【論文紹介】 第一回

日々の雑事にかまけているとあまりにも英語論文を読まないので、ここに要約をのせることでモチベーションにしよう。間違い多々あると思われるので注意。今日取り上げるのは

Probability-based optimal design of friction-based seismic devices
Structural Safety 31 (2009) 500-507
Christian Bucher

【要旨】
摩擦ダンパーのパラメータを最適化しようという論文。構造物への外力の入力を低減するためには’やわらかい’ダンパーであれば良いのだが、実際のダンパーは変位量に限りがある。このトレードオフをどうするかという問題を、効率的なモンテカルロシミュレーションを用いて解くというもの。
ダンパーの摩擦係数と免震層の剛性(?)をパラメータとして、デバイス変位の最大値と中間層変位の最大値、残余のデバイス変位の初通過信頼性指標(first-passage reliability index)をそれぞれ求めた。これら3つの信頼性指標が4を超える部分を可能領域として、最適化パラメータの探索を行う。その際に、3つの初通過確率の線形和が最小となるようなパレート最適点を見つけ出す。
【わからないこと】
だらけですが、パレート最適点と目的関数を最小とするような点は同一にはならないのか?効率的なMCを使っているのだと思うのだけれど、その手法が良くわからなかった。
【参考にしたい点】
可能領域の決定から最適点の探索への流れ。