限界状態設計法のすすめ4

第6章 限界状態設計法での荷重の扱い
最大値とは何か? 過去最大値と考えるより、年最大値群を考えて将来を予測するほうが合理的。
固定荷重 ばらつき小、確定値と考えても差し支えない
積載荷重 グンベル分布、上限値を設定する必要がある(詰め込める限界が存在する)。
雪荷重 地域によって異なる
風荷重 ①最大風速は、台風によるものか季節風によるものか? ②地表租度のちがいによる地上風の低減度合い ③その他(空気密度、風力係数、ガスト影響係数)
地震荷重 ばらつきが大きい、大きな値での超過確率が大きくなりすぎて不自然であることから、経験的に上限値を設定したモデルとなる

荷重強さの評価と荷重効果の評価
通常は正確にわからないパラメータに対し、そのつど安全側の設計をしていたのでは、結果的にきわめて安全な設計になってしまう。このような設計から、どの程度安全を見込むかの判断をひとつの指標(信頼性指標など)で決めることに限界状態設計法の特徴がある。ばらつきや不確かさを統計的結果に基づ客観的に定量化してあつかい、工学的判断の余地を最小限にするところにある。

荷重の組み合わせ
全てが同時に最大になることを考えるのは非経済的

第7章 目標安全性をどのように決めるか。
①事故統計に基づく方法
母数が定めにくい、ヒューマンエラーによる事故が多い
②現行設計基準類へのキャリブレーションに基づく方法
現行規準が最適解を与える保証はない、安全側過ぎる、目標安全性が部材を対象とするので構造物全体の安全性は?である
③他の災害危険性との比較による方法
④人的損失に対する危険性回避に要する投資効果による方法
⑤期待総費用最小化に基づく方法